※ ネタバレあります。
高いところに登ると足がぞくぞくするじゃないですか。あれを椅子に座りながら思う存分味わえた映画だった笑。
視聴中は集中が切れてしまったけど、思い返してみるとハラハラする場面が多くておもしろかったな。ずっと同じ場所が続いているから飽きそうだけど飽きなかった。いや、飽きたから集中切れちゃったのか? わからない。
ハンターのキャラが絶妙だったよね。トラブルメーカーなのに憎めない。ベッキーの夫と不倫してたのに悪者だと決めつけられない。いや、完全に悪いやつなんだけど奇跡的なバランスでいいやつになっている。
だからハンターが死んでいた事実に「ざまあみろ」とは思えなかった……。ハンターが知らないはずのプロレスラーを知っていた時に「あ、死んでたんだ」ってはっきり気づいたんだけど、悲しかったな。
イマジナリー・ハンターがベッキーを思慮深く力強く支えてくれていたのもあって、ハンターの犠牲が崇高なものになったよね。うまい塩梅に落とし込んだなあと感心しました。
それにしても、あの悪夢のシーンは怖かったな。あれ、現実だったんだね……。そりゃあイマジナリー・ハンターを作らなければベッキーは耐えられなかっただろうな。
ハンターが死んでいたことを観客にじわじわとわからせてくるのも怖かった。電球で充電するために足を怪我したベッキーが柱を登り始めたときに「あれ?」って思って、落ちていくバッグを何もせずに見送ったハンターに違和感を抱いて……。
思い返してみると、ドローンを操縦していたのがベッキーだったときに気づいてもよかったかも。
うーん。なんか、すごいバランスの上に作られた映画だと思う。発想が突飛なだけのB級映画になりそうでならない。ド派手なスリルとしっとりした喪の作業がちょうどよく配合されてる。ラストは爽快感と後味の悪さの混じり合ったなんともいえない感覚……。
この言語化できないかんじをおもしろがることができるなら、とてもいい映画だと思う。はっきり言えるのは、映像がすごくきれいで見応えがあったということかな。
おもしろかったし観てよかったけど、やっぱりなんかモヤモヤするよ……。バランスが良すぎるのも考え物だね。
でも一生忘れられないシーンを見れたという点ではすごい映画だ。だって、地上600メートルに取り残された女性二人なんて、一度見たら忘れられないですよ……。
おもしろかっただけに、あまり集中できなかったのが残念。映画を観るうえで、自分のコンディションって大事ですね。
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