※ ネタバレいやな人は読まないでくださいね。
先月と今月はあまり映画を観ていませんでした。
ひさしぶりに観た映画がネットフリックス制作の『終わらない週末』。
なんとジュリア・ロバーツが出ていました。最近のネットフリックス映画は出演陣が豪華で驚きです。
わたしはちょうど一年前に突然ホラー映画を観られるようになりました。今までは苦手で避けてきたのですが……。何がきっかけだったのかはよくわかりません。刺激が少ない日々だったからかもしれない。
それから今まで観られなかった分を取り戻すようにせっせとホラーやサスペンス映画を観まくりました。
だからなのかもしれませんが、ネットフリックスやアマプラがホラーやサスペンスばかり勧めてきます。
この『終わらない週末』もネットフリックスがオススメしてくれました。
最近のネットフリックス映画って、映画の撮り方が上手いのか下手なのかわかりませんね。
驚かせ方は芸術的なくらい上手なんですよ。びっくりしたいところできっちりびっくりさせてくれる。しかも、意表をついて驚かせてもくれる。ツボをおさえた怖がらせ方。そこは気持ちがいい。
この驚かせ方が上手いものだから、観ている最中や観終わったあとは「おもしろかった」という感想になる。
だけど、冷静に映画を振り返ってみると、驚かせることに比重が偏りすぎていてとってつけたようなシーンが多い。
「これ、画面的に面白いから脚本に捻じ込んだだけでしょ。まあ強烈なシーンだからいいけどさあ……」というような場面が多い。
面白い絵を切り貼りした映画、つまりチグハグなんですよね、全体の流れを見たときに。だけどシーンのつなぎや説得力の持たせ方はそれなりに上手いから映画を観ている最中はごまかされてしまう。
最近のネットフリックスのホラー/サスペンス映画って、こういう傾向がありませんか?
この映画でいうと……たとえばスコット親子の描き方。
意味深な回りくどいセリフを言わせたり、思わせぶりなことをさせたり。
「この親子に何か秘密があるのでは?」という謎が序盤を引っぱっていくわけですが、結局この親子も巻き込まれただけというオチ……。
これじゃあただの性格の悪いめんどくさい親子になっちゃいます。まあそれでいいんでしょうけど……。
それと、アマンダの夫が道に迷っているときに突然あらわれたスペイン語を話す女。あれ誰? なぜあそこに? 納得のいく説明を思いつかない。誰か教えてください。
あと、G・Hが浜辺で飛行機が墜落した現場で死体を見つけるシーン。あれおかしいでしょ。浜にたどり着いた時点で気づくでしょ。
それに、動物のシーン。鹿やフラミンゴのことですね。すごく印象的でCGにも金がかかっていそうですが、あれ必要ありました?
シーンとしての印象は強く、あの映画を象徴するシーンと言ってもいいですが……なんらかの人為的な攻撃で動物があんな挙動することあります?
いやいや、ここは冷静になっちゃいけないのか。だけどなあ……マジでおもしろい映画って、こういう理屈をさしはさむ余地がないくらいおもしろいから……。
こんなことをツラツラ考えさせてしまう時点で、この映画がそれなりの映画ということになりませんか。
でも個人的に『フレンズ』が大好きなので最後のオチですべて許せました。
まじかよ、『フレンズ』にすべてを丸投げすんのかよ……。まあ『フレンズ』はおもしろすぎるのでよし。
『フレンズ』はシーズン10まであるにもかかわらず三周しましたもん。
「The Last One」をたしかに『フレンズ』ではグランドフィナーレって訳してた気がする。
三章がはじまったとき、「なんでグランドフィナーレなんだ?」と思ったのですが最後で納得しました。
ふむ。それにしても、どうしてこの映画が気に入らないんだろうと考えたとき。
その理由は、感情移入できる登場人物がいないからではないかと思います。
だって登場人物全員、性格悪い。この映画でだれを応援すればいいでしょう?
まあ、最後には全員不幸になるわけですから、感情移入なんてしないほうがいいんでしょうが……。
ああ、だからか。バッドエンドだから、感情移入できる登場人物を置かなかったのか。
そう考えると、これだけ性格の悪い人間を見させられながら、最後まで映画に付き合わせる技量にはあっぱれと言うしかないかもしれませんね。
ネットフリックス映画は、監督も脚本もやっつけ仕事というか、だからこその勢いが生まれていてそれがけっこう好きなので、どんどんやってほしいですね。
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