「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?
この本の正式名称ですね。長い! このシリーズの名前は覚えられない。
質問もどんどん多くなってきて、今回の本は読むのに時間がかかりました。
この本が発行されたのは2006年。なんだか、のんびりした良い時代だったんだなあと思いました。
質問の選定基準がそうだとは書かれていたけれど、のんびりしたゆるい質問が多くて読んでて癒されました。
まあたまにはまじめな質問があったりしてそういう場合は村上春樹もきちんと答えていたけれど。
村上春樹のことが大好きな読者たちがルンルンでメールを出して、それに対して村上春樹がのらりくらりと返答するという素敵な本でした。
メールを送ってくる読者さんたちの文面がかわいいんですよね。擦れていないというか。今のインターネットにこの文面で書いたら「古い」とか「痛い」とか言われそうな文章で。
比較的最近に書かれた『村上さんのところ』を読んだあとだったので、読者が送ってくるメールにギャップを感じました。
『村上さんのところ』に送られてくるメールはみんな暗くて真面目でそつのないメールという印象があります。
それに比べたら、この「ひとつ、村上さんでやってみるか」は村上春樹にも茶目っ気があって適当にくだらなくて最高でした。
この本が発刊されたのは今から18年前か……。世界がこんなふうになっていくなんて、だれが想像できただろう。
この本のすごいところは、ところどころに村上春樹が本を書く理由みたいな重要な情報が書かれているところですね。
そういう重要なところだけ覚えていたいけど、いかんせん情報量が多すぎてすぐ忘れてしまいます。
まあいいか。
今度は『少年カフカ』を読もうと思います。その前に『海辺のカフカ』を読み返したいな。
0 件のコメント:
コメントを投稿