てっきりコロナのパンデミックを下敷きにして制作された映画だと思った。
そうなると、面白さの度合いがかなり変わってくる。
コロナ騒ぎのあとに撮られた映画だと思っていたから観ている最中はそんなに面白さを感じなかった。だって実際にあのパニックを経験したあとであの映画だとインパクトに欠けると思ったから。
だけどコロナ前に撮られた映画だとしたら、よく取材して撮られているとわかるし、リアリティに富み、しかも予言的映画であると言える。
人々がパニックに陥りデマが飛び交い暴動が起きて治安が悪化する。街から人が消え青春は牢獄のなかに閉じこめられる。
これらの現象を予測することができていたんだ、2011年の時点で。
そうか……だからなんだか決定打に欠ける映画だなあと思ったんだ。今回のコロナにまつわる様々なことへの痛烈な批判や真実を暴こうという気概を感じなかったのは、まだ現実にはなっていないことを映画にしていたからなんだ。
最初からコロナ前に撮られた映画だと知っていれば二倍楽しめたのに!
わたしは数字に極端に弱いので何がいつ起きたかとか、最近の出来事でもわからないので気付かなかった……。コロナ禍が西暦何年だったかとかちゃんと覚えていないし……。
なにはともあれ、すごい映画だった。予言映画だ。虚構の持つ力を実感した映画でした。
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