ほんとに悲しい。ここ数年、わたしが本をせっせと買うようになったのは、その本屋で買いたいからという理由だったのに……。
歴史のある本屋で、いろんな作家や漫画家が訪れた素敵な場所だった……。壁に漫画家のサインと絵が描いてあったり、サインが飾ってあったり。
温かみのある木の床と本棚で、こじんまりとしていて、ちょっとした展示スペースもあって。
その本屋を少しでも応援したいから、便利なAmazonを使わずに書店員さんに勇気を出して声をかけて注文していたのに……。
本を店頭で注文する行為、わたしにとってはけっこうストレスなんだけど、そのストレスを我慢してでも存続させたいし本を買うのが楽しい、そう思える本屋さんだった……。
わたしみたいに読みたい作家が限られている人間には、ふらりと入った本屋で思いがけず良作に出会うという機会はとても貴重だったんだ。
あああ……。もっと買ってあげられればよかった。
あと悲しいのが、わたしの一か月に一度の楽しみが潰えるということ。
今年の一月から〈こそあどの森シリーズ〉を一か月に一冊買うというお楽しみを自分にプレゼントしていたんです。
全十二巻のシリーズなので、ちょうど一年で全巻揃う♪と楽しみにしていたのに……。
その本屋で買うという行為が好きだったのに……。特別感があったのに……。
手塚治虫全集とか、そろそろ少しずつ買い揃えようかなと思っていたのにな……。
本棚を見てみると、その本屋さんで買った本が並んでいて、それを見るたびに甘やかな思い出がよみがえります。特に店頭でなにげなく出会った本は思い出深いし、それを目にした光景もはっきり覚えている。
こんな美しい思い出を与えてくれた本屋さんに感謝の念が尽きない……。
本棚には限りがあるし金銭的にも限度があるなかで自分なりに応援したつもりだけど、もっともっとたくさん本を買ってあげればよかった……。
はあ。悲しい……。
本当に悲しい。あの本屋さんが、わたしの人生からなくなってしまうなんて。もう思い出のなかでしかあの店内に入れないなんて。
最後のはなむけにたくさん本を注文しようと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿