正直、現代の高度なCGを見慣れている身としては宇宙人の全貌が見えてからちょっと興ざめしてしまったんだけど、これは宇宙人の造形を楽しむ映画ではないからな。
逆に言えば、宇宙人の姿が完全に見えていないところはとてもおもしろかった。音だけ聞こえたり足だけ見えてたり手だけ見えてたり、宇宙人の姿が巧妙に隠されている間は怖かったしワクワクした。
そっかあ。宇宙人の襲来を描いた映画は数あれど、世界の片隅の小さな家族の視点から宇宙人襲来を描いた作品って、そういえば初めて観た……。
押し殺したような恐怖が重厚な雰囲気と合っていてよかったな。最後には信仰に立ち返るというのもいいし、シャマランらしく伏線が張り巡らされていておもしろかった。
わたしとしてはシャマランの『シックス・センス』『ヴィレッジ』『ヴィジット』あたりが好きだから、この『サイン』もけっこう好きな部類。身近な視点で心の機微をつぶさに見つめながら度肝を抜くトリックで楽しませてくれるのが好き。
まあ『エアベンダー』や『スプリット』『オールド』でも「シャマランがこの映画を撮ったの!?」ってある意味で度肝を抜かれたけど笑。いろいろなジャンルの映画を撮りたい挑戦的な監督なんだね、シャマランって。
なにはともあれ、今まで観た宇宙人映画のなかで一番情緒的な作品かもしれない。いい映画でした。
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