この本は自分の病理の判別に躍起になっている時期に買ったものですね。けっこう昔のことです。双極性障害の診断がおりている今となってはそこまで必要に駆られているわけでもなく……。
そうはいっても、これからも自分の性格の歪みというか世間一般との乖離については勉強していきたい。なんとなくだけど、わたしの対人関係における態度って普通の人と違うような気がするんだよな。人を気詰まりにさせる何かがわたしにはあるような気がする……。
自分の感覚って世間とそこまでズレていると思っていなかったんだけど、もしかしたら違うのかもしれない。自分ではわからないけど……。人と関わること自体が少ないから比較・参考にできる経験が不足していてわからないだけかもしれないけど。
とりあえず、この本の概要としては、幼少期に形成された愛着が大人になるまで影響し、愛着スタイルが不安定だとさまざまな弊害があらわれる、というもの。
大人の愛着スタイルは大まかに三つあり、安定型、不安型、回避型があるとのこと。これってさ……不安型はパーソナリティー障害でいう境界性、回避型はシゾイドっぽいよね。
パーソナリティー障害の発症の原因は遺伝と環境が半々だといわれているよね。愛着障害の遺伝的要因についてはわたしの記憶だと本書では記載がなかったけど……。もし遺伝要因がパーソナリティー障害と同じ割合だとしたら、どうやって判別するんだろう。
筆者は愛着障害が医療者さえ認識が遅れていると書いていたけど、パーソナリティー障害との識別が困難だからでは……? そしてパーソナリティー障害と同じく対処療法と長期のカウンセリングでしか治療できない=薬物療法ができないからでは……?
やっぱり医療だから、よく効く薬があるかどうかで人気は違ってくるよね。境界性パーソナリティー障害とか、医療者でさえ迷惑がってあまり治療したがらないと聞くし。←心理系の大学卒業しているので、そこからの情報です、あしからず……。
まあでも、同定は必要がないのか。診断名が愛着障害であろうと人格障害であろうと、愛着の問題があるならそこを治療していくんだろうし。
まあね……。いろいろ心理学の本を読んでいて思うんだけど。当事者として「この本のおかげで病状が回復した!」となったことはないよね……。純粋に知識の収集にしかならない。読んでも意味ないなあとは思うんだけど、やっぱり読んじゃうよね。何かを探すように……。
ちなみに岡田尊司の本はちょこちょこ読んでいて、『愛着障害』のほかには
『人格障害の時代』
『回避性愛着障害』
『人間アレルギー なぜ「あの人」を嫌いになるのか』を読んでいます。当時のわたしはめちゃくちゃ悩んでいたみたいですね……笑。
岡田尊司の著書はわりといい。こういう新書って事実の列挙をするだけのほんっとーにつまらない本もたくさんあるんだけど、岡田尊司の本はわりと人間味にあふれているから読んでいて甲斐がある。
せっかくだし読み直してみようかな。というわけで、暇を見つけて他にもいろいろ読んでいきたいです。
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