均質なおもしろさ。観れないほどじゃないけど、あえて観る価値はない。観ているあいだはそれなりにおもしろいけど、観終わったあと何も残らない。平均点は確実に取るけれど高得点ではない。けっこうな有名俳優が出演していてもそうなんだよな。
ネットフリックスが作ったホラー映画はわりと観ているけど、どれもそんなかんじ。なぜそうなってしまうんだろう。制作工程にネットフリックス特有の特殊な事情があるのかな。制作期間が短いから世界観の作り込みができないとか……?
というわけで、暇つぶしにはなったけれど、すぐに忘れてしまいそうな映画でした。
でも、実話ベースとのことで、それはおもしろかったかな……。心霊現象なのか、母親の凶行なのかわからないようになっているところがおもしろかった。
内部から見たら狂った母親の虐待が、もしかしたら外から見たら心霊現象に見えるかもしれないよね。その逆もしかり。この映画のように、母親の虐待かと思ったら家の呪いだったというような。
子どもを壁に叩きつけたところとか、どっちだったんだろうね。その現場にいる者しか真実はわからない。あれは心霊現象だったかのような撮り方だったけど、事実は母親が酒に酔ってやったことかもしれないし。
子どもたちの奇行も虐待によるストレスなんじゃないかとわたしは思っていた。自分の糞を食ったり、不謹慎なことで笑ったり。次女の生理とか、母親の世話が足りていない証左だと思う。
実話のもとになった事件では、実際に子どもが壁を後ろ向きでのぼったらしい。これに関しては、虐待のストレスで片付けるには不可解だけど……。
途中で女牧師(牧師だよね?)の撮り方がわざと怪しく映るように撮ってたけど、思わせぶりな撮り方はネットフリックス映画の十八番なんだな。後半で別に怪しくなかったってわかるんだけど、わざと怪しげに撮っている。と思う。『終わらない終末』でもそうだった。
まあ、ネットフリックスが作る映画としては、こういうのが正解なんだろうな。休日にポップコーンでも食べながら観るのに最適な映画を量産する効率的なスタイルが確立しているんだろう。その恩恵に与っているんだから、文句は言えないよな。たしかに暇つぶしにはなるし。
毒にも薬にもならない映画が観たいときもありますわな……。今はそんな気分なので、わたしにとってはけっこう良い映画でした。暇つぶしになってくれてありがとう……。これからもホラー映画をたくさん作ってくれ。
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