今、絶賛幻想小説ブームなので、千早茜の本を図書館の検索機で探していたんですね。そうしたら、検索結果にこの本がでてきたんです。村上春樹の影響でドーナツに並々ならぬ興味を抱いているわたしとしては無視することができず……。読んでみると村上春樹のエッセイも載っていて嬉しかった。
千早茜も寄稿していて、読んでみたところ、彼女は高校の頃は偏屈で、本は「死んだ人しか読まない」というルールを自分に課していたそうです。これを読んでわたしは(村上春樹と同じじゃん……)と思ってて。
そんな千早茜が模試を受けたところ、ドーナツを食べる主人公が出てくる小説が問題になっていたと。千早茜は解答の選択肢に答えがないことに愕然とし、その小説のせいでドーナツにモヤモヤとした感情を抱くようになったそうな。
(その小説、なんか村上春樹っぽい小説だな……)とわたしは思っていたんですが、本当にそうだった。千早茜がのちに友人から赤と緑の小説を勧められ読んでみると、試験の文章にそっくりだったと。それから千早茜は「死んだ人しか読まない」というルールを曲げ、その小説家の本を片っ端から読んでいったそうです。
試験の問題になっていたのは村上春樹の『風の歌を聴け』で、友人に勧められたのが『ノルウェイの森』だったわけですね。なんだか妙なつながりを感じて、ちょっと不思議な感じがしました。千早茜は『魚神』を借りていて、これから読むので期待が高まります。
この本を読んでつくづく思ったのが、理想のドーナツに出会うことって本当に難しいということ。一回だけ理想のドーナツを食べた覚えがあるんだけど、どこで食べたドーナツだったか、記憶にないんだよなあ……。
ミスドとかのチェーン店のドーナツは違うんだよ。うちのマンションの隣にあるパン屋さんのドーナツも違う。市販のドーナツもいまいち。どこで美味しいドーナツに出会えるんだ……。
ドーナツ好きだから見つけたら必ず買うんだけど、いつもがっかりする。がっかりするのに買ってしまう。美味しいドーナツを食べた記憶がほとんどないのに、どうしてドーナツのことがこんなに好きなんだろう。
この本にはドーナツの作り方も載っていて、その部分は流し読みしてしまったんですが、自分で作ってみようかな。ホットケーキミックスとかじゃないやつ。
ああ、ドーナツが食べたい。ドーナツ、ふしぎなたべもの……。
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